目と脳と身体と思考の調和・統合

空間認識とつながるもの

時間と空間の認知の仕方について今日も触れます。

 

私達の思考には習慣がある。という一文を読みましたが、そうだと思います。

それが認知の仕方のクセだと思います。

事例1

いつも通りちょっと例を挙げてみます。

トラウマのケアの話などもコラムに割と沢山記事にかいていますし、トラウマ・PTSDのケアを専門にされている(いた?)ドクターのやり方、考え方と私が統合心体カウンセリング™ を行い始めた考え方が似ているという事も書きました。

トラウマ関連の記事一覧(他にもありますが)

そんな中、「トラウマなんて生まれてこのかた数えきれないほどある。トラウマ全ての調整などできない。」というご意見を伺いました。

ひょっとしたら、トラウマ調整に囚われてしまって、トラウマ探しをするようになることへの「そんなことは意味が無い」という婉曲的な意味がその言葉には含まれていたのかも知れませんが、私も伝え聞いた言葉ですから推測の域をでませんが。

 

また、トラウマやPTSDについては以前の深刻性とは異なり、近年「上司に叱られた。」というようなことでもトラウマ・PTSDになる脳のタイプ、そのような出来事に心・精神の奥深くに影響をうける方が増えているそうなので、益々「トラウマなんて生まれてこのかた数えきれないほどある。トラウマ全ての調整などできない。」という事になってきているのかも知れません。

 

そして、個々にも認知のクセがあるなぁ と思いつつ上のような話を聞いていました。

私もトラウマが数えきれないほどある。という話は(そうかもしれないな)と思えましたが、トラウマのすべてを調整しようなどとは考えたことはありません。

心体カウンセラー™ としての基本スタンスが、「生きやすさ」「暮らしやすさ」というものを大切に考えているので、これらを阻害する大きなトラウマや影響の有るPTSDを調整することが先決だとしか考えていないからです。

おそらく、「トラウマなんて生まれてこのかた数えきれないほどある。トラウマ全ての調整などできない。」というご意見はどちらかと言うと「0・100(ゼロ・ヒャク)思考ではないかな?」とも考えてみました。全ての調整などできないけれど、暮らしやすくなるための大きなトラウマ調整は行っておこうというのが現実的な対処法かな。などと思っているわけです。

 

伝聞なので非常に良い事例だと思いますが、

Aさん:「トラウマなんて生まれてこのかた数えきれないほどある。トラウマ全ての調整などできない。」の発言者

Bさん:それを聞いた方

武田:またまたそれを聞いた私

と三者三様の認知のクセ、受け止め方があるはずです。興味深いです。

事例2

バランス調整法というのは世の中に沢山あります。

 

この辺りの詳しいことは今回のコラムでは取り扱いませんが、

自分の行っていることこそ正当である!とそれの優劣ということをとっても気にされる方もいるし、OFFをONにするなんて得意だし、結局何でもいいじゃん。という考え方もある。

 

私が正当である!私が本当のことを知っている!と思うと、他人が行っているOFF→ONを否定します。他人が行っているOFF→ONを、あれは本物じゃない。潜在意識になんて届いていない。という方もいる。

 

バランス調整法は沢山あるけれど、「質」という考え方もあるという前提で話を進めます。

そこには、クライエントに適しているのか?や、セラピスト側の状態、信頼関係など様々な要素があると思いますので、一瞬OFFをONにすることはある意味簡単だとも言えますが、(潜在意識にアプローチしているという前提としたときに)そのバランス調整が届く深さも、「質」には含まれるとします。

ですから、OFFがONになれば、それは深さはともかく潜在意識には届いているのだろうと考えています。身体の反応が変わったということは、キネシオロジー的には潜在意識に働いた。と考える前提があったからね。

 

だから、他人が行っているOFF→ONを、あれは本物じゃない。潜在意識になんて届いていない。と言う事自体も事実を見ていない「0・100(ゼロ・ヒャク)思考ではないかな?」と今現在は考えています。

 

ただ、深さはともかくという扱いで良いのかは別問題ですが。

 

そうなると、今度は逆に「一瞬でもONにならない調整法」を探す方が難しいのかもしれません。

言い換えると、一瞬でも潜在意識に届かない調整法を探す方が難しいのかもしれません。私は呼吸でバランス調整もできるし、イメージでもバランス調整はできるし、体操でもバランス調整はできることを知っているので尚更です。ただ、クライエントの相談内容に対して、それが深く届くのかはまた別だという事は言えます。

手法だけではなくて、セラピストの在り方という無数の要素が関わってきます。

 

ですから、実際にONになるものに対して、「潜在意識には(全く)届かない」という考え方は違っているかな。と今は思っています。

しつこいようですが、持続性や深さについてはまた話は別だということです。

 

実際にONになるものに対して、「潜在意識には(全く)届かない」と断言するのも、どちらかと言うと「0・100(ゼロ・ヒャク)思考ではないかな?」という視点を今は持っています。そう言いたくなるのは、他人を否定したい(認めたくない)という何かしらの感情が反応しているだけなのかもしれません。

(セラピストがOFFをONにできる?する?からと言って、悦に入るのもまた違うと思うんだけど、こんなことを書くと話がそれて長くなるので今日は割愛。)

 

これも認知のクセ。

私達それぞれの思考のクセです。

認識、認知について

習慣にとらわれずに考えられるというのは、なかなか難しいことのようです。

使い慣れた考え方、脳の使い方があるので、それが同じなままな限りは行動を変えるような認知の修正は行われにくい。そこには思い込みも大きく居座っている。

こういった事が難しい場合は、二次元的思考をしており、習慣を変えていく際には三次元的思考が必要という記載がありました。

 

そこに大きな影響を及ぼすのが「目」「視覚システム」なんだ。という説があるそうです。

私の場合は、ストレスのバランス調整には視覚からのアプローチもとても良いという実感があるので、個人セッションの際に眼球運動も取り入れていますが、他にもいろいろ関係するよね。と思っているので心体カウンセリング™ の際にはクライエントに適した調整法を使い分けておりますが、

いやいや、兎に角「目」「視覚システム」なんだ。「目」「視覚システム」=脳だからね。という説もあり、今日はここからそっちについて書きます。

 

あ! ちなみに、3次元的に思考する鍵は、「上部視野角だ」と書籍には書いてありました。

意識的奥行き知覚に関わっているとのこと。

 

確かに視覚=脳ではあるかもしれないが、視覚=認知と言いきれるのか?

確かに視覚=脳ではあるかもしれないが、視覚=認知と言いきれるのか?と思ったのは

手前味噌ですがこちらの図を思い出してください。

 

目の前の景色を写真に撮ったら、静止映像として1つのファクトになりますが、同じ写真を見ても 見る人が違えば「見えるもの、見えないもの」が違ってきます。変更されない同じ文字が並んでいる本を読んでも読み手によって「見えるもの、見えないもの」が違います。

 

ですから、脳=認知・認識なのは確かだと思いますが

視覚=脳=認知・認識 というのはなんだかしっくりこない。

それは、視覚=認知・認識というところが一律・全員一緒ではないからです。

 

ただ、認知の歪みや思考の癖を、視覚システムからアプローチするというのは賛成。私も行っています。

 

※補足

上のイラストはこのコラムで登場しました。

被害者意識を持つだけ損。世界は広いこと思い出して!

 

こちらも参考になると思います。

2つのファクト。なぜこんなに認識が違うのか?

 

2次元的思考をしているならばこそ、他者のサポートを受けて欲しい

誰とも関わらずにセルフケアだけで調整というのも、こうやって考えるとやはり万能とはいきませんね。

例えば2次元的思考をしている場合、3次元的思考とはなんだ?という体験が一人ではできない。

 

2次元的思考の者同士の2人がセッションしあっても、3次元的思考とはなんだ?という感覚はつかみにくいだろうと推測しています。

全体的な見通しを欠いた判断をするというのが特徴らしいので、確かに難しいかもしれません

 

例えば、「私は3次元的思考をします」と調整したらそうなりますか?

上部視野角に変化が起きて、あちこちの脳がうまく連携し始めて、自分自身がやっていることを理解し、視野角システム内部で自分が何をしているのかわかるようになる?

言葉だけの調整でどこまで変わるでしょうか?

答えはわかりませんので、興味のある方はやってみてください。

 

私が個人セッションを行う時、クライエントが感じる「空間と時間」について整理整頓をします。それは、私がその感覚を共有するためです。

そうやって「今、脳内で何が起こっているのか?」をできる範囲で共有し、その時のクライエントに合った手法でストレス反応のOFFをONに調整することによって、新しい認知・認識の体感覚の変化を実感されるクライエントが多いです。

それは、個人セッションの際の私の考え方が「OFFをONにする」。その先のクライエントの「生きやすさ」「暮らしやすさ」という意識をもっていることに関係しているのかも知れません。

 

特に統合心体カウンセリング™ はお薦めします

 

「生きやすさ」「暮らしやすさ」って多分3次元的思考だと思う。

「生きやすさ」「暮らしやすさ」って多分3次元的思考だと思う。

それをクライエントと一緒に考えていくという行為が私は楽しいのです。

 

するとやはり、ずっとセルフだけでバランス調整を行っているよりも、自分以外とのコミュニケーションをするという刺激があるほうが良いだろうし、クライエントやセラピストの脳のタイプも関係してくるとも言えますね。

 

今更ながら、「0・100(ゼロ・ヒャク)思考」って2次元的思考の要素が多いのかもしれませんね。良くも悪くもなく、それが脳のクセ、認知のクセなのですが、何の刺激もなかったらそこにはなかなか気がつけない。

 

こういったセッションをご希望の場合は、統合心体カウンセリング™ を優先的にご利用ください。(セッション時間も少し長くて、その日にやっておいた方が良いことをまとめて行う事が出来るんです。何度か通うスタイルをご希望でしたら話は別ですが。)

 

なぜなら、目と脳と身体と思考の調和を図っていく際に、心理的なカウンセリングだけではなく、体からのアプローチも当然行った方が良いからです。

今日の話題ならば、視覚システムも利用して、不調回復のアプローチに手ごたえがあるからです。

 

目と脳と身体と思考の調和・統合を行うと、思考、認知、反応・感情に厚みが出るような気がします。

 

(2018/11/17)

 

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