悲しみや怒りにも役割があるんです

私達は生きている生物ですから感情があり、なおかつ、悲しみや怒りなどは本来の自己防御能力なので無くなってしまっても大変です。

悲しみなど感じたくない! 怒りなど感じたくない! ならば、それらを感じない人になろう! と努力をするときがあるのですが(私も昔やりました。)、それはもう悲しみという感情を感じない、怒りを感じないという事が美徳や佳き事だという思考【よくできた立派な人はいつも明るくて悲しまない。怒らない】などと思い込んでいることに由来するケースがあります。確かに立派な人はいつも明るいのかも知れませんが、それがご自分でコントロールしているとしかあなたが考えられない事だと気がつきますか? その方はそういった感情のコントロールや抑圧なく、そのままの生き方で明るく過ごしているのかもしれないですね。しかし本当のところは分かりません。

そもそも、持って生まれた感情を拒否して、感じないことを目指すという事は、怪我をしても痛みを感じない。楽しくても楽しく感じない方がいい、腐ったものを食べても違和感を感じないというほど不自然なことを目指していることと同じなのだという視点を一度持ってみたらいいと思います。決して格好良くてスマートとは限らないということ。知的でもないということ。感じないことが賢いことではない。そういう側面があるという事です。

ですから、悲しみや怒りを含めた感情がなくなってしまっては生きていくうえでバランスを欠きます。

私が昔 負の感情と決めつけて、悲しみも怒りも押し殺していた頃は、「成熟した大人はすべてを『平気』と分類して気にしないんだ」と思い込んでいました。今では成熟した大人はそういった過剰な抑圧をせず、自分自身を知っていることが成熟ではないかと思います。いろんな感情が自分の中にあり、それを抑圧ではなく認知して受容する事が生き易いのだろうとまるで異なることが解るようになりました。

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不安や恐れで困っている

悲しみや怒りの発端を考えた時に、不安や恐れが控えています。それが周りにあたり散らしたくなる怒りを誘引していることもあります。イライラもすることもあります。自分の不安を誤魔化すために他人(家族)へ過干渉になる時もあります。体調不良を引き起こすこともあります。何も決められない・決断できないという行動面に現れるときも。

この様な時は、下記のような状態が内面で起こっています。

  • 自分に何が起こっているのか状況が把握できていない。不安だ。
  • 自分がこの先どうなってしまうんだろう? わからない。
  • とにかく 不安。怖い。

自分が不安がある。という事を認めましょう。ということもそうですが、とにかく不安で不安でしょうがない。というときは不安障害という疾患の可能性もあります。

  • パニック障害
  • 社交不安障害
  • 強迫性障害
  • 全般性不安障害
  • 心的外傷後ストレス障害(PTSD)

これらの症状がひきおこしている不安、恐れならば、適した対処が必要です。

自宅の鍵を閉めたか? 火の元を確かめたかどうか? 気になって何度も何度も帰宅することや、閉所で呼吸のトラブルが起きるのではないかと考えだしたら止まらない。体の変化がすべて重病のサインに思えて仕方ない。このような体験談をお持ちの方は、一度心体カウンセリングを受けてみてください。

改善するために

不安、恐れ、不安障害を改善したいと思われたときは、先ずは、「不安」が自分にストレスを与えているということを認めてほしいのです。私は不安も恐れもない! と目をそらして拒否し続けても、回復していく上の土台が出来上がりません。夜眠れなくなるので、睡眠薬、睡眠導入剤を利用される場合もあると思います。眠れるようにはなりますが、根本原因への回復の働きかけは難しいのです。

いつでも不安や恐れに自分が振り回されてしまっているのなら、人生の主導権は不安や恐れが握っていることになります。それは少し残念だと思いませんか?

具体的に過剰な不安や恐れを改善していくときに

  • 思考を変えて、悪循環を断ち切る
  • 自分の不安の捉え方を理解する

こういった事は避けて通れません。

回復から一番遠いのは、それらを感じることを回避し続け、冒頭の昔の私のように抑圧し続けることです。回避を続けると自分の中の辻褄が合わなくなってきて、内面でこじれてきます。それらを表出するのを抑えていますからやはり疲れます。益々心の安定を得にくくなります。ある日、燃え尽き症候群のような行動に出たり、心理に影響してきますす。(私の体験談です)

回避を続けていること自体が不安障害の重要な症状の1つだということも認知してほしいのです。長期に渡るほど回避は逆効果です。自分の気持ちに向き合うことに慣れていく練習をすることが必要ですが、回避が習慣になってしまうと、その一瞬は良いような気持になりますが、長期的見ると返って不安を強めます。

自分で行動を変えていくという選択や行動はとても大切です。

私達はありのままを見ていることはないと言われています。あなたが見ている不安はあなたの空想と予測でしかありません。自分がイメージした不安や恐れが起きることを確認したいという気持ちが、予感が的中するような行動をさせることが有るという事も知っておいても良いです。

「安心は現在にしかない。」と医師の水島広子氏は書籍に書かれていました。本当にそうですね。

是非、不安や恐怖をまずは和らげに心体カウンセリングを受けにいらしてください。

 

 

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不安や恐怖を和らげるための心体カウンセリングについて

緊張をしたときに深呼吸を行う事で、交感神経と副交感神経のバランスを整えるための行動をします。

心体カウンセリング™ では、あなたの不安や恐怖について、先ずは身体の覚えている(ストレスにより体の筋肉が弱化してしまう。自律神経系統の乱れなど)出来事について施術・セッションをします。記憶や考え方、自分を生きづらくさせている価値観から感じるストレスケアをします。不安や恐怖で縮まっている筋肉を緩めることもそうですし、息を殺す習慣がついていたら背中も肩も首も力を抜くことができていないことがあります。それらを改善していくサポートをしています。身体からのアプローチと心からのアプローチを同時に行っています。

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  • あなたの身体はのびのびとしていますか?
  • 胃の調子はどうですか?
  • 発汗、胸のドキドキはどうですか?
  • 口が渇きませんか?

お薦めの書籍

イラストもあり、わかりやすい本です。前述の意志の水島広子氏の書籍です。

正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~ (ぐっと身近に人がわかる)

知って頂きたいのは、不安障害についてはポジティブ認知になる ことを目指しているわけではありません。

現実を見ない、やみくもなポジティブ思考・認知は返って症状をここじらせることがあります。なぜならそれは回避行動になっていることもあるからです。

私もいつも申し上げていますが、医師の水島氏も書籍に書かれています。

無理にポジティブになる必要はないし、自分の本来の姿を見ることもとても大切です。

 

 

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